モンゴル豆知識 TIPS
2022/12/23 17:02
奇跡の果実「チャチャルガン」ってどんなフルーツ?
グミ科の植物であるチャチャルガン(サジー)は、「奇跡の果実」と言われるほど豊富な栄養素を含んでいて、その数なんと約300種類!ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEをはじめ、鉄分、アミノ酸18種、カルシウム、食物繊維、オメガ3・6・7・9脂肪酸などなど、ここでは書ききれない程のたくさんの栄養素を含んでいます。その栄養成分の種類と含有量の多さは、植物界で最も栄養価が高い果実の一つと言われるほど貴重な存在です。
さらに、チャチャルガンの種子から抽出されるオイルには豊富な美容成分が含まれていて、化粧品の原料としてもたいへん重宝されています。その高い栄養成分、美容成分のおかげで、ハリウッド女優やスポーツ選手が好んで取り入れている、まさにスーパーフルーツなのです!
ちなみに、「チャチャルガン」という名称はモンゴルでの呼称で、他の国や地域では、サジー、シーベリー、シーバックソーンなどその名称が変わります。日本ではサジーという呼び方が一般的に知られています。また呼び方の違いだけではなく、その品種も6品種12亜種あるとのこと。厳しい生育環境であるほど栄養価が高くなるため、モンゴルではその厳しい自然環境のおかげで、非常に栄養素が豊富で質の高いチャチャルガンが収穫できます。
チャチャルガンを使った商品って何があるの?
チャチャルガンの歴史について
13世紀、人類史上最大規模とも言われるモンゴル帝国を築いたチンギスハン。その部隊で活躍する騎馬たちは、激しい戦闘で傷ついても、チャチャルガンを食べる事で活力を取り戻し、美しい毛並みとたくましい馬体を維持していたそうです。学術名「ヒッポファエ」は、輝く馬という意味をもっています。もちろんチンギスハン本人もチャチャルガンを食べて、屈強な精神と肉体を維持していたようですよ。
チャチャルガンは大昔から人々に利用されてきた歴史があり、5,000年近い歴史を持つインドの伝統医学アーユルヴェーダや、8世紀のチベット医学の古典書などにも登場。中国の三国志や紀元前のギリシャ神話にも登場し、食品や医薬品として活用されてきました。現代ではモンゴル、ロシア、中国、インドなど、多くの国が国家プロジェクトとして研究・開発をおこなっています。